「花の浮島」で知られる礼文島に、ずっと行きたいと思っていました。
礼文島は標高0メートルから高山植物が咲く奇跡のような島です。
2026年6月花がいちばん咲き誇る季節に、利尻島と礼文島を訪れました。
この記事では5日間の旅のルートと、出会った高山植物を紹介します。
福岡から稚内経由で最北の島へ
今回の旅では、行きは福岡から新千歳経由で稚内、帰りは稚内から羽田経由で福岡というルートで飛行機を利用し、稚内から利尻島・礼文島間はフェリーで移動しました。
初日は夕方に稚内着だったので、稚内のドミトリーに一泊し、翌日のフェリーで利尻島に渡りました。最終日は礼文島から始発のフェリーで稚内に戻り、お昼の便で羽田乗り継ぎ、福岡には19時ごろ到着しました。
稚内から利尻島・礼文島に行くフェリーは毎日定期便が運航しており、公式サイトからインターネットで事前に予約・購入できます。今回の航空券代はおよそ4万5千円、フェリー代は1万円でした。
利尻島で半日観光ー利尻山と昆布の島をぐるり
2日目は、利尻島の鴛泊港のフェリーターミナルでガイドさんと、岡山から参加した2人と合流し、車で利尻島を観光しました。
利尻島は中央に標高1721mの利尻山がそびえる周囲約60kmのほぼ円形の島です。
島には利尻町と利尻富士町の2つの町があり、利尻山を挟んでいるために、一方の町が快晴でも、もう一方の町は曇りや雨になることがあるそうです。
主要な観光スポットに立ち寄りながらのドライブで、3〜4時間で島を一周できます。
この日はガイドさんの案内で仙法志御崎公園、南浜湿原、オタトマリ沼、姫沼を巡り、宿にチェックインしました。
仙法志御崎公園では海中のウニやヒトデを観察したり、人懐こい(というより図々しい)ウミネコやカモメと戯れました。


南浜湿原では巨大化したミズバショウやモウセンゴケなどを観察。
姫沼の休憩舎には姫沼で見られる生き物の写真が展示・販売されており、気に入ったものをいくつか購入しました。
オタトマリ沼のレストハウスはご当地ソフトクリームが有名で、牛乳が苦手な私も「白い恋人ソフト」に挑戦しました。利尻山は、あの「白い恋人」のパッケージに描かれている山なのです。


宿の夕飯はウニの釜飯にホッケの塩焼き、小皿に生ウニまで付いてとっても豪華でした。
翌朝の散歩で利尻山が山頂まで綺麗に見え、アオバトが目の前の電線で「アオ〜」と鳴く所を目撃できました。

「花の浮島」を歩くー標高0メートルから咲く高山植物
3日目は始発のフェリーで利尻島から礼文島に渡り、いよいよトレッキングのスタートです。
礼文島はカニの爪のような形をした島で、なだらかな丘陵地が広がり、最高峰の礼文岳でも標高490mしかありません。しかし、冷涼な気候のおかげで海 抜0m付近から高山植物が咲き誇ります。これが「花の浮島」という別名の由来です。
島の西海岸は険しい断崖絶壁が続くため、車道は東海岸側にしかありません。ドライブする場合は東海岸沿いの1本道を北上して最北端まで行き、同じ道を引き返すことになります。
礼文島には6つのトレッキングコースがあり、今回は桃岩展望台コースと岬めぐりコースを歩きました。
高山植物の宝庫ー桃岩展望台コースを歩く
香深港フェリーターミナルを出発し、礼文島唯一のパン屋さんで昼食を調達しました(ここの宗谷牛バーガーが絶品でした)。歩き始めてすぐ、民家のそばにも高山植物が咲いているのを見て早くも興奮気味に。しかし「上に行ったら、もっと綺麗に咲いていますよ」というガイドさんの一言に、期待をふくらませながら先へ進みました。

しばらく歩くと稜線に出て、歩道の両側に一面のお花畑が広がりました。桃岩展望台で昼食休憩をとり、眼下には大きな桃の形の桃岩、猫の後ろ姿そっくりの猫岩、そして有名なユースホステル「桃岩荘」を見渡すことができました。



桃岩展望台からキンバイの谷を抜け、元地灯台を経て知床の「北のカナリアパーク」へ。途中、海に浮かぶ利尻山を眺めながら天然のお花畑の中を歩くという、自然好きにはたまらない体験ができました。



「北のカナリアパーク」は吉永小百合主演の映画「北のカナリア」のロケ地だった場所です。
ここからの利尻山の眺めを監督が気に入って撮影用の小学校の校舎を建て、そこが観光名所になっています。

海と断崖絶壁と花とー岬めぐりコースを歩く
4日目はガイドさんの車で島の北部へ移動し、岬めぐりコースのトレッキングです。途中、船泊では浅瀬に佇むアザラシを観察し、スコトン岬では「最北限」の空気を体感しました。


トド島展望台からゴロタ岬を経て、断崖絶壁を横目に細い道を登り降りしながら浜辺へ。浜辺沿いを歩いて鉄府集落まで向かいました。
前日の桃岩展望台コースとは絶景の種類も見られる高山植物も異なり、ノゴマがさえずる姿を間近で写真に収めることもできました。


トレッキング後は澄海岬で昼食休憩。売店で食べたホタテ稚貝の味噌汁が絶品で、さらにトドのベーコンにも挑戦しました。クジラのベーコンに近い味で、なかなか貴重な体験でした。


4日目最後の目的地はレブンアツモリソウの群生地です。レブンアツモリソウは盗掘が後を絶たないため、群生地は24時間体制で監視されています。今年は例年より開花が早く、ぎりぎりのタイミングで花を観察することができました。

最北の島旅を終えて
念願の利尻島・礼文島に、ようやく行くことができました。福岡からは「北の果て」というイメージが強く、旅行会社のツアーを利用するしかないのかと思っていました。
きっかけは、昨年の涸沢カールツアーで出会ったガイドさんからの公募ツアーのお誘いでした。即参加を決め、飛行機や宿は自分で手配して今回の旅が実現しました。実際に行ってみると、それほど難しい行程ではないと感じました。
今回は参加者3人にガイド1名という少人数の構成だったため、自分のペースで植物の名前を尋ねたり写真を撮ったりできました。旅行会社のツアーや定期観光バスでは、トレッキングコースをじっくり歩くことはなかなかできません。少人数ガイドツアーならではの旅の醍醐味を感じました。
ガイドさんによれば、礼文島にはまだまだ見どころが残っており、歩いていないトレッキングコースもあと4つあります。利尻山登山も含め、またいつか訪れたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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