水族館で人気者のカクレクマノミ、キャノンのコマーシャルでも出てきます。
ディズニーの映画「ファインディング・ニモ」でも有名です。
イソギンチャクの中を泳ぐオレンジ色に白の縞模様の小さな魚の姿にはいやされますね!
実はこのカクレクマノミは性転換するんですよ。知っていましたか?
カクレクマノミとイソギンチャクは共生関係?
クマノミの仲間は世界の熱帯のサンゴ礁に生息する、最大でも体長15cmほどの鮮やかな色彩の魚です。
クマノミの仲間はみんなイソギンチャクを住みかにしていますが、種類によって好むイソギンチャクが違います。
カクレクマノミはクマノミの中では、小型で性格はおとなしくハタゴイソギンチャクやセンジュイソギンチャクなどを好みます。
イソギンチャクは、刺胞動物の仲間で、触手の毒針で魚を刺して麻痺させて食べてしまいます。
魚にとっては天敵なのに、カクレクマノミはなぜ平気なのでしょうか?
実は、カクレクマノミはイソギンチャクとよく似た粘液で体の表面をおおうことで刺されないようになっています。
こうしてカクレクマノミはイソギンチャクに住み、敵から身を守ることができているのです。
また、イソギンチャクはカクレクマノミを狙う魚をエサとして食べることができます。
カクレクマノミとイソギンチャクのようにいっしょに生活することでお互いに利益がある関係を「相利共生(そうりきょうせい)」といいます。
カクレクマノミがイソギンチャクから出たり入ったりする姿はとても可愛らしく、見ていて飽きません。
カクレクマノミは性転換する?
クマノミの性別には面白い特徴があります。
クマノミは一生の中で性転換をするのです。
クマノミは大きなイソギンチャクに群れで暮らしています。
同じイソギンチャクに暮らすクマノミの中で、一番大きな個体がメスになります。
そして二番目に大きな個体がオスになります。残りはオスでもメスでもありません。
メスが死ぬと二番目の個体が性転換してメスになり、三番目の個体がオスになります。
ということで、映画「ファインディングニモ」では映画の冒頭でお母さんが食べられてしまいますが、その後お父さんは性転換するはずだったのです。
映画ではそのような描写はありませんでしたね(笑)
動物の性別の決まり方はいろいろあって、カクレクマノミのように一生の途中で性転換するものもあれば、ウミガメのように卵がふ化する温度で決まったり、わたしたち人間のように染色体の組み合わせで決まるものもいます。
そう、生物の世界では生き延びて子孫を残すために長い年月をかけてさまざまな工夫をしています。
そこを観察すると、とても楽しいですよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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