私は先日ベトナムに行ってきました。ベトナムはブラジルに次ぐコーヒーの産地です。
スーパーの棚にずらりと並ぶコーヒー豆中にイタチのような動物の絵がついているコーヒーがありました。他のコーヒーとは値段が桁違い!この「ジャコウネコのコーヒー」について調べてみました。
「ジャコウネコのコーヒー」とは?
「ジャコウネコのコーヒー」はインドネシアで有名で「コピ・ルアック」とも呼ばれます。
ジャコウネコはジャコウネコ科の雑食性の動物で、美味しいコーヒーの実を選んで食べます。
コーヒーの実は消化されますが、種(コーヒー豆)は消化されずにウンチに混じって出てきます。
このコーヒー豆を洗って焙煎したものが「ジャコウネコのコーヒー」です。
まず、ジャコウネコが美味しい実を選んで食べること、そして食べた実が消化されるうちに成分が変化して独特の味と香りを作り出すのでとても美味しいコーヒーになるわけです。
当然生産量が少ないので値段も高額になり、他のコーヒー豆の10倍以上します。
ジャコウネコってどんな動物?
ジャコウネコはネコではない⁈
ジャコウネコはジャコウネコ科の動物で、名前に「ネコ」がついていますが、ネコの仲間ではありません。
ジャコウネコ科の動物はアジアからアフリカにかけて分布していて種類が多く、日本でよく知られているのは「ハクビシン」です。
小さな頭、細長い体、長い尾を持ち、どうして「ネコ」の名前がつくのか不思議です。
「ジャコウ」は香水の材料⁈
「ジャコウ」とは動物がコミュニケーションを取るための臭いのことで、ムスク系の香水の原料にもなります。
ジャコウネコのほかにジャコウウシやジャコウシカなど、「ジャコウ」の臭いが特徴の動物がいて、おもにジャコウシカから香水の原料が採取されていたようです。
現在は動物愛護の観点から動物の分泌液からムスクの原料を取ることは規制されています。
ジャコウネコは絶滅危惧種⁈
ジャコウネコの仲間でも「ピントロング」は絶滅の危機にあると言われています。
原因は森林の伐採などで住みかや食糧が減ったこと、食用や薬用、毛皮目的での密猟です。
「ジャコウネコのコーヒー」を作っているマレージャコウネコは絶滅危惧種ではありません。
ただ、コーヒー豆の生産のために小さな檻の中でコーヒーの実を食べ続けているジャコウネコたちもたくさんいるんだろうなと思います。
ジャコウネコのコーヒーが出てくる映画
かもめ食堂
フィンランドブームを巻き起こした映画「かもめ食堂」、私もこの映画を観てフィンランドに出かけて聖地巡礼をした一人です。
映画の中で、主人公のサチエは以前の店舗オーナーだったマッティから「コピ・ルアック」の豆をもらい、みんなで楽しんでいました。
マッティはコーヒーを淹れる前に「コピ・ルアック」と美味しくなるおまじないを唱えます。私もしばらく真似しましたっけ(笑)
最高の人生の見つけ方
「最高の人生の見つけ方」は吉永小百合と天海祐希主演で邦画化もされた名作の映画です。
余命宣告された大富豪のエドワードと自動車工のカーターが人生でやりたいことリストを実現していく映画です。
その中で、エドワードが愛飲している世界一高級なコーヒーとして「コピ・ルアック」が出てきます。
二人は「コピ・ルアック」が動物のウンチからできていることを知って爆笑し、「泣くほど笑う」ことを実現します。
一度は飲んでみたいなと思う「ジャコウネコのコーヒー」、風味も味もよくて美味しいです。
だけど通販やインドネシアやベトナムのお店にずらりと並ぶコーヒー豆を見ると、一体何匹のジャコウネコがコーヒー生産のために飼育されているのか、虐待はないのか気になりました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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