陸上に暮らす最大の動物と言えばアフリカゾウ、象の鼻は長くてとても器用であることはほとんどの人が知っているのではないでしょうか。
では、象の鼻の構造はどうなっているのか、どんな使い方ができるのか、なぜ長くなったのかまで知っている人は少ないと思います。
そこで、アフリカゾウの鼻について調べてみました。
アフリカゾウの鼻には骨がない?長い鼻の秘密とは?
アフリカゾウの鼻の長さはおよそ200㎝です。とても長い鼻ですが骨はありません。
アフリカゾウの鼻はおよそ10万の筋肉が集まってできています。だから骨がなくても重いものを支える力を持ち、骨や関節がないのでとても柔軟に動くことができるのです。
アフリカゾウの鼻は上唇と鼻の一部が長く伸びたものです。アフリカゾウの鼻の先には2つの突起があり(アジアゾウの突起は1つ)この突起で触ったものの形や硬さなどを判断して器用に動かします。
ある動物園の実験動画では枝豆のような小さなエサも摘まんで食べるようすが映っていました。
アフリカゾウは私たちの手足のように鼻を使います。食べ物を口に入る大きさにして口に運んだり、水を飲んだり。水は一度に8ℓ吸い込むことができ、鼻から吸い込んだ水は口から飲みます。
私はアフリカのボツワナで水草を器用に刈り取って口に運ぶアフリカゾウを観察することができました。
もちろん長い鼻は呼吸にも使っていて、アフリカゾウは泳ぐときに鼻先を水面から出してシュノーケリングもできるのだとか。彼らは泳ぎも得意だとボツワナのガイドさんから聞きました。
ゾウの赤ちゃんは長い鼻を使えない?
アフリカゾウが長い鼻を器用に使っていることを書いてきましたが、ゾウは生まれつき長い鼻を使えるわけではありません。
ゾウの赤ちゃんは自分の長い鼻にびっくりして、最初は踏んづけたり振り回したりしてジャマそうにしていますが、仲間から使い方を教えてもらいながら次第に器用に使えるようになっていきます。
私たち人間が成長にしたがって手を器用に使えるようになるのと同じですね。
ゾウの鼻はなぜ長くなった?
6000万年前に生息していたゾウの祖先は中型犬くらいの大きさで、形は今の「バク」に似ていて鼻は長くありませんでした。
ゾウの祖先は気候が寒冷化して森林が減少したため草原に生活場所を変え、たくさんのエサが得られるようになって体が大きくなっていきます。
大きな頭と体を持つようになると、エサを食べたり水を飲むためにしゃがむことは、エネルギーを消費し、生存にも不利になります。そこで鼻が長くなったと考えられています。
アフリカゾウの鼻は嗅覚も優れていて、イヌの2倍と言われています。ゾウの長い鼻にはまだ、たくさんの秘密がありそうですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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