毎週日曜日に夜7時からNHKで「ダーウィンが来た!」という番組があります。私のお気に入りの番組で毎週楽しみにしています。
そのエンディングで「マヌールのゆうべ」のコーナーがあり、マヌ子ママという太ったネコ?のようなキャラクターが出てきます。
マヌ子ママはダーウイン商店街でスナック「マヌ~ル」を営んでいます。
この可愛くない(ごめんなさい)キャラクター何?しかも声はおじさん(俳優の山田孝之さん)だし、と思った人はいませんか?
あの「マヌ子ママ」はマヌルネコというヤマネコなんです。
ここではマヌルネコについて生息場所や生態を紹介したいと思います。
マヌルネコは飼える?マヌルネコはまるいけど太ってる?
マヌルネコの見た目は太めのイエネコにも見えますが、れっきとした野生のヤマネコの仲間です。
体長は50センチから60センチ、体重は2キロから3キロですので、イエネコサイズですね。
「マヌル」という名前はモンゴル語で「小型のヤマネコ」の意味があります。
ネコ科の仲間では最も古い種といわれています。
マヌルネコの顔の特徴は他のネコと違って耳が横に付いていることです。
これは岩陰から獲物を狙うときに、岩陰から耳の先を出さずに獲物を見るためと考えられています。
足は速くないので、獲物を狙うときは少しずつ獲物との距離を縮めます。まるで「だるまさんが転んだ」みたいです。
モンゴルでガイドさんに聞いた話では、マヌルネコは見つかりそうになると、顔に牛糞をつけて、「わたしは牛糞です。マヌルネコではありません。」とカムフラージュするそうです。(笑)
マイナス40度にもなる厳しい環境に生息しているので、寒さに耐えるため、冬毛はとてもモコモコしています。
毛がびっしりと生えているので、一見太って見えますが、決して肥満体ではありません。
マヌルネコは飼える?マヌルネコの生息地は?
マヌルネコはモンゴルやロシア、中国、中央アジアの高山に生息しています。
乾燥した樹木のない岩場や平坦な草原が生活の拠点で、夏は酷暑、冬は氷点下という過酷な環境で生きています。
このような野生の生息環境は雑菌が少ないため感染症に弱く、人間が暮らす環境では病原体に感染してしまうので、動物園での飼育や繁殖は非常に難しいです。
マヌルネコはモコモコした姿が動物園でも人気ですが、将来絶滅の危険性が高い野生希少動物とされています。
当然ペットとして飼育することはできません。
マヌルネコは飼える?マヌルネコの特徴や生態は?
多くのネコ科の動物は夜行性ですが、マヌルネコは昼夜を問わず活動します。
ネコの瞳は暗いところでまん丸で、明るいところでは細くなりますが、マヌルネコの瞳は明るいところでは丸いまま小さくなります。
捕食者などを避けるため狩りは明け方や夕暮れ時に行います。
危険を感じると動かずに身をかがめて、地面に腹這いになります。この時もびっしりと生えた毛が体温を維持する上で大事な働きをします。
マヌルネコのエサは主にナキウサギやアレチネズミ、ハタネズミなどのげっ歯類や鳥類を食べています。
基本的には単独で生活し、岩と岩の間のすき間などを住かにしています。
4月から5月が出産シーズンで一度に2頭から4頭を産みます。
マヌルネコは飼える?マヌルネコの性格は?
マヌルネコは野生動物ですから警戒心が強く、人には慣れません。
モンゴルでもマヌルネコを見ようと思ったら、新雪が降った後の足跡でマヌルネコがいそうな場所で、見つからないように見張っておくなど大変な努力が必要です。
まれに動物園生まれのマヌルネコの中には人懐っこいものもいるようですが、例外ですね。
「ダーウィンが来た!」のマヌ子ママも毒舌で人懐っこさは全くありません。
山田孝之さんも声でマヌルネコの性格を表現しているのかな?
マヌルネコは飼える?マヌルネコに会える動物園は?
マヌルネコはもともと雑菌の少ない環境で暮らしているため、感染症に弱いです。
日本は高温多湿で細菌やカビが繁殖しやすい環境なので、マヌルネコの飼育はとても難しいです。
マヌルネコに会える動物園は栃木県の那須どうぶつ王国、東京の上野動物園、北海道の旭山動物園、埼玉県こども動物自然公園、名古屋市の東山動植物園、神戸市立王子動物園の6園のみです。
これらの動物園に行く機会があったら、マヌルネコに注目してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント