タンチョウとツルの違いは?釧路湿原の鶴居村で保護活動

タンチョウ(丹頂)を知っていますか?

特別天然記念物のツルの仲間です。タンチョウとはアイヌ語で「ツル」の意味

花札の鶴もJALのロゴマークに使われている鳥もタンチョウですよ。

タンチョウは特別天然記念物です。タンチョウはどのような鳥なのでしょうか?

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タンチョウは天然記念物?タンチョウは一度絶滅した⁈

「鶴は千年、亀は万年」というように昔からツルは長寿や縁起物の象徴として親しまれてきました。

タンチョウもツルの一種で、アイヌ民族では湿原の神として大切にされてきました。

江戸時代、タンチョウは徳川幕府への献上品として扱われるほど貴重なものでした。身分の高い家のおせち料理では鶏肉ではなくツルの肉を使っていたとか。

現在タンチョウは北海道の東部でのみ見られますが、昔は本州まで飛来していました。

しかし、江戸幕府が倒れ、北海道の本格的な開拓が始まると同時に、生息地である湿原の開拓や乱獲により激減し、1924年までタンチョウは絶滅したと言われていました。

いったん絶滅したと思われていたそのタンチョウが釧路湿原で発見されました。

釧路湿原は農地として開発するには適さない場所のため手つかずの自然が残っていました。だからタンチョウはここで生き延びることができました。

釧路湿原は1935年に「釧路丹頂鶴繁殖地」として国の天然記念物に指定され、湿原とタンチョウの保護活動が始まりました。

そして1952年にタンチョウは特別天然記念物に指定されました。当時の生息数はわずか十数羽だったそうです。

現在では1,000羽以上に増え、冬になると餌を求めて人里近くまでやってくるタンチョウを見かけることができます

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タンチョウは天然記念物?釧路湿原の鶴居村で保護活動

釧路湿原は多くの野生生物が繁殖の場などにしている自然の宝庫で、タンチョウの越冬地となっています。

釧路湿原の北側に人口2500人の静かな村、鶴居村があります。

鶴居村は釧路一帯で唯一の村であり、名前の由来はもちろんタンチョウの生息地、繁殖地であることから付けられています。

鶴居村ではあちこちでタンチョウが生息している姿を見ることができます。住民が保護活動で餌付けもしているので、「うちのタンチョウ」がいる住民もいるとか。

鶴居村の鶴見台はタンチョウの給餌場で冬の期間の朝方と午後の2回給餌をしています。

ここではタンチョウの群れを観察することができます。

鶴見台のそばには鶴見台パーキングエリアもあって、車を停められるし、トイレやお土産屋さんもあります。

毎年冬の時期には200羽ほどのタンチョウがここに集まります。極寒の場所ですが、タンチョウの優雅な姿を観察するには最適です。

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タンチョウは天然記念物?タンチョウの生態とは?

タンチョウは、全長140センチメートル、翼を広げると250センチメートルの日本最大級の鳥です。

オスとメスは同色でオスのほうが体が大きく、頭頂部が赤いのが丹(赤)頂(頭頂)の由来です。

タンチョウは11月頃から越冬準備を始めて、越冬地である鶴居・伊藤サンクチュアリなどに集まってきます。

2月頃にはオスとメスの求愛ダンスが見られるようになり、タンチョウのつがいが出来上がっていきます。

タンチョウの求愛ダンスは動画がたくさんインターネットにあがっているので、動画を見たことがある人も多いでしょう。

3月になると親が子を追い出す「子別れ」の儀式が見られます。これまで育ててきた子供を親がものすごい剣幕で追い出す姿は見ていて辛いですが、自然の理なんですね。

雪解けが始まるとタンチョウは移動を始め、4月から9月は湿原のいろいろな場所に巣を作って子育てをします。

一度絶滅したと思われたタンチョウは保護に取り組む住民や研究者の努力によって数が増えてきました。

これからも保護活動が続くとともに、タンチョウがたくましく子孫を残していけるように願っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

特別天然記念物については以下の記事もお読みいただけると嬉しいです。

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