フクロウの鳴き声はホーホー?ギャーギャー?夜の森に響く悲鳴の正体は?

セキツイ動物

フクロウは知らない人がいないくらい人間に親しまれている鳥で、「森の賢者」、「森の哲学者」などと呼ばれます。

ハリーポッターでも相棒としてシロフクロウが出てきたので、最近はあちこちにフクロウカフェができていたり、ペットとして飼育する人も増えています。

フクロウの鳴き声といえば、ほとんどの人が「ホーホー」と答えると思いますが、実はそれだけではありません。では、他にどんな鳴き声があるのでしょうか?

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フクロウの鳴き声は「ホーホー」だけじゃない?聞き成し

鳥好きさんはご存じでしょうが、鳥の鳴き声には「さえずり」と「地鳴き」があります。

「さえずり」はオスがメスに求愛したり、なわばり宣言をするときに鳴くことが多く、鳥によって特徴があるので、「聞き成し」といって人間の言葉に置き換えて親しまれています。

フクロウの「聞き成し」は「ホーホー、ごろ助奉公」です。フクロウのさえずりは夜、数キロ先まで聞こえます。

私が以前住んでいた家では3キロ先の神社の木の洞に住んでいるフクロウの声が聞こえてきましたし、勤めていた学校では数キロ離れた動物園からフクロウの声が聞こえてきました。(フクロウが鳴く頃まで働いていたんですよ)

ただの「ホーホー」はフクロウというよりはアオバズクというミミズクの仲間の鳴き声です。

「聞き成し」の例をいくつか紹介すると、ホトトギスは「テッペンカケタカ、特許許可局」ホオジロは「一筆啓上仕り候」です。

「さえずり」がオスだけであれば、メスはどんな声で鳴くのでしょうか?

簡単に言うと「ギャー」「ギャギャギャ」です。まさに叫び声ですねえ、夜の森でこの声を聞くと一目散に逃げだしたくなりますよ。

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フクロウの鳴き声は「ホーホー」だけじゃない?フクロウのからだの特徴

フクロウは日本では北海道から九州までに分布し、繁殖しています。平地、低山の大木がある、林や社寺林などにすんでいて、樹洞に巣をつくります。

8月14日の「ダーウィンが来た!」では鎌倉に住むフクロウの調査が放送されましたね。

皆さんご存じの通り、フクロウは夜行性でネズミなどの小型哺乳類を狩って食べている肉食の鳥です。

全長は50cmくらい。平ぺったい顔をして、目が2つ正面についています。目が正面についているのは立体的にものを見るためで、獲物との距離がつかめます。

少ない光でものを見るために目の網膜の奥は反射板のようになっています。さらに眼球が動かないので、横や上下を見るには頭を動かさないといけません。

だから、フクロウの首はびっくりするくらい回るんですね。最初にフクロウの首がほぼ180度回っている写真を見たときはエクソシスト(昭和ですねえ)を連想しました。

フクロウは聴覚も発達しています。フクロウの耳は目の横にあり、羽毛がかぶっているので、見かけ上は見えませんが、右耳と左耳の高さが違います。

右耳が上方向の左耳が下方向の音を聞き取ることで、正確に獲物の位置を特定することができるのです。

その感度のよさは積もった雪の下をネズミの足音が分かるほど鋭いのです。

足の指は前に2本、後に2本と分れていて、ネズミなどを捕えたら逃がさない形になっていますし、握る力もとても強い鳥です。

フクロウのからだの特徴としてもう一つ上げるとすれば羽でしょう。

一般的には鳥が飛び立つときは「バサバサッ」と音がしますが、フクロウはこの音がしません。特殊な風切り羽を持っているからです。

音もなく獲物に飛び掛かり鋭い爪でキャッチ、しっかり握って逃しません。フクロウは優秀なハンターなのです。

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フクロウの鳴き声は「ホーホー」だけじゃない?フクロウと人間の関係

皆さんはフクロウの姿を見てどう思いますか?

ずんぐりした体型、まん丸の目、幸運のお守りとしてマスコットにもなっていますから「可愛い!」と思う人が多いでしょう。

しかし、前にも述べましたようにフクロウは小型の哺乳類や小鳥を食べる肉食のハンターで、広い意味ではワシやタカの仲間です。

日本の里山ではフクロウは生態系の頂点にいて、生態系のバランスを保つうえで大切な役割を果たしています。

「所さんの目がテン」という番組で8年前から「かがくのさと」という里山再生プロジェクトをやっていますが、里にフクロウがやってくることで、ネズミなどによる農作物の被害が減ったことが報告されていました。

「かがくのさと」ではフクロウの巣箱や止まり木を設置して、フクロウが定住して繁殖できるように様々な工夫をしています。

フクロウは見た目がかわいらしく、街中にはフクロウカフェがあって、フクロウと触れ合うこともできますし、フクロウが売られているペットショップも見かけます。

いくら見た目がかわいらしくても一目ぼれでペットとしてお迎えしてはいけませんよ。

私は個人的にはフクロウはペットとして飼う鳥ではないと思います。

フクロウは猛禽類で肉食ですから、ペットとして飼育する場合は餌(主に冷凍ネズミ)を与えることや、病気になった時に診てもらえる獣医さんが近所にいるか、運動するスペースの確保などきちんと調べてから責任をもって迎えてくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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