ムクドリと言えば、群れで市街地の上空を飛び回り、夕方には街路樹で大騒ぎをするちょっと迷惑な野鳥です。
なぜムクドリは群れで行動するのか、いつ頃どんな行動をするのかを調べてみました。
ムクドリの特徴は?
ムクドリはスズメ目ムクドリ科の留鳥(一年中見られる鳥)で、北海道から九州まで分布しています。
全長24センチ、翼を広げると40センチでスズメよりも大きく、ヒヨドリよりも少しだけ小さいです。
全身は黒っぽく、くちばしと脚はオレンジ色、顔には不規則な形の白斑があります。
飛び方は直線飛行なので、波状飛行のヒヨドリと飛んでいる姿で区別できます。
春から夏の繁殖期はつがいで行動し、非繁殖期の秋から冬は大きな群れを作って集団行動をします。
ムクドリは大群で群れて鳴き声がうるさいのはなぜ?
ムクドリの鳴き声は「キュルキュル・ジャージャー・ビャービャー」など変化に富んでいます。
単独であれば、それほどうるさい鳴き声ではありませんが、大勢で鳴かれると実に「うるさい!」
鳴き声を交わすことでコミュニケーションを取っているとか、みんなで鳴くことで天敵に襲われないように威嚇するなど理由は考えられます。
しかし、群れて鳴く場所は駅前や市街地の電線や街路樹です。近所に住む人は眠れないほどの騒音であり、当然糞の被害もあります。
もともとは竹林などをねぐらとしていたムクドリが市街地に増えたのはなぜでしょうか?
その理由は本来の住みかである里山の森林や屋敷林などが減少し、安全なねぐらの確保が難しくなったため、人間の生活圏をねぐらとすることで、フクロウなどの天敵から身を守っているようなのです。
群れることも天敵から身を守る手段です。ムクドリは鳥の世界では弱者という事でしょうか?
ムクドリ対策は?
秋から冬にかけてムクドリの騒音や糞の被害が増えます。
その対策としてはムクドリがねぐらにする街路樹を剪定したりネットをかけてとまれないようにすることが行われています。
ムクドリが嫌う周波数の音を出す装置やフクロウの置物を設置する場所もあります。
しかし、効果は長続きせず、ムクドリの群れは一時的に場所を移動するだけです。
もともとは農作物につく虫を食べてくる益鳥と考えられていたムクドリが厄介者扱いされるようになったのも、安全に暮らせる場所が減って市街地に進出したからです。
私たちの生活に迷惑だから追い出すのではなく、平和に共存できる対策が必要だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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