街中で青とオレンジが美しい野鳥を見たことはありませんか?よく通るきれいな声で鳴きます。
大きさはハトより小さくスズメよりずっと大きい鳥です。それはイソヒヨドリです。
イソ(磯)は海岸に生息しているから、そして大きさや姿がヒヨドリに似ているので、「イソヒヨドリ」と呼ばれますが、ヒヨドリとは異なるヒタキ科の仲間です。
海岸で暮らしていたイソヒヨドリはなぜ街に進出したのでしょうか?
イソヒヨドリはきれいな鳴き声の青い鳥 イソヒヨドリとは?
イソヒヨドリはスズメ目ヒタキ科の留鳥(一年中見られる鳥)で、全長23センチ翼を広げると38センチあります。
オスは頭から胸・背・腰は青色、腹はオレンジ色で翼と尾は黒っぽい。メスは全体が灰褐色で、背は腹より黒っぽく、うろこ模様が沢山あります。
日本では全国で繁殖していますが、北海道のイソヒヨドリは暖かい土地に移動して越冬します。本州以南には普通に分布しており、小笠原諸島、南西諸島などにも多数生息しています。
私は奄美大島に行ったときに、イソヒヨドリをたくさん見ました。奄美大島には「ルリカケス」という青い鳥も分布していて、イソヒヨドリを最初に見たときはルリカケスと間違えてしまいました。
名前の通り海岸の崖地に生息していますが、海岸から離れた崖地や人工的な建物にも生息することがあります。
イソヒヨドリはきれいな鳴き声の青い鳥、どんな鳴き声?
イソヒヨドリの鳴き声は柔らかな澄んだ美声です。海岸のような波の音がする場所でも仲間に届くように音量もかなり大きくよく響きます。
繁殖期には岩の上やコンクリート堤防の上などでオスとメスがさえずりを交わす姿をよく見ます。
イソヒヨドリのさえずりは「ピーツツピーピー」「ピュルピュルピピーポー」等と複雑で日本三大鳴鳥の「オオルリ」にも引けを取りません。
イソヒヨドリはきれいな鳴き声の青い鳥、街に進出した理由とは?
イソヒヨドリは以前は海岸の崖に巣を作り、繁殖していました。しかし最近では街中でも見られるようになってきました。
私も授業中にイソヒヨドリのさえずりが聞こえてきて、生徒と驚きを共有しました。生徒の住んでいるマンションのベランダにもよく出没するらしいです。
なぜイソヒヨドリは街中に進出したのでしょうか?
原因はいろいろあるようですが、海岸が整備されてイソヒヨドリの巣作りに適した環境が減ったこと。
都市部におけるマンションなどの人工的な環境が海岸の崖地に似ていて、エサになる昆虫がいることなどが考えられます。
イソヒヨドリは人間に対する警戒心は低いほうなので、見つけるとじっくり観察できますよ。
近い将来には都市部でも普通に見られる野鳥になるかもしれませんね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント
きょう買い物帰りに歩いていると、家のすぐ近所で背中が青い鳥を見かけました。今まで見たことがない鳥で、シルエットはヒヨドリに似ているなあと思いながら帰ってきて、PCで調べてみるか、と。ほかのサイトでイソヒヨドリかと思ったのですがここは磯より山のほうがずっと近い場所なのでいったんパス。次に見た くみさんのサイトは分かりやすく、街に進出という一文を読みイソヒヨドリと納得しました。初めて見る鳥に出会ったのは多分30年ぶりくらいでちょっと感動しています。わかりやすいサイトをありがとうございまず。
コメントありがとうございます。イソヒヨドリは学校の授業中にも声が聞こえてきて、生徒に紹介すると、生徒の自宅マンションのベランダにも出没するとのことでした。これからも身近な生物の話題を発信していきたいと思います。よろしくお願いします。