サメは危険動物ではない?サメの天敵はヒト!意外と知らないサメの雑学

セキツイ動物

夏になり海水浴の季節になると、テレビなどでサメの話題が出てきます。

映画「ジョーズ」の影響か、サメは危険な動物のイメージが強いですね。

「ジョーズ」は本当に怖い映画でした。かなり昔の映画ですが、ユニバーサルスタジオのアトラクションもあるので、若い人にも知られている映画ですね。

サメが海水浴場に現れると、遊泳禁止になることもありますし、サメが侵入しないようにネットが張られている海水浴場もあります。

サメの背びれが海面に見えると、私の頭の中では「ジョーズ」のテーマ音楽が流れます。(かなり刷り込まれています)

サメはどのくらい危険な動物なのでしょうか?

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サメは危険動物ではない?サメとはどんな魚?

サメ(鮫)は、軟骨魚類のうち、えらが体の側面に開くものの総称です。同じ軟骨魚類でもエイはえらが下面に開いています。

サメは世界でおよそ500種が存在していて、日本近海にはおよそ130種が生息しています。

サメの仲間は世界中の海洋に広く分布し、一部の種は汽水域、淡水域にも生息しています。また、深海性のサメもいます。

サメの体の大きさは種によって大きく異なり、最大のジンベエザメの体長はおよそ14メートル、最小のツラナガコビトザメは体長22センチメートルです。

日本ではサメの呼び名として、ワニやフカが使われることもあります。山口県や広島県の山間には「ワニ料理」のお店がありますが、これはサメ料理の事です。

サメは「危険な生物」というイメージが強く、実際に人を殺傷する被害も起きています。

しかし、人に危害を加えるおそれのあるのは20種程度、サメ類全体の1割程度です。

サメに襲われて命を落とす人は世界で1年間に10人程度、雷に撃たれて死ぬ人よりも少ないのです。

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サメは危険動物ではない?サメのからだのつくり

サメは軟骨魚類です。私たちの体のように硬い骨がありません。

だから、水族館などで展示されているサメの骨格標本は歯だけなのです。

サメの歯は口の奥までたくさん生えていて、手前の歯が折れたりすると、ベルトコンベヤーのように奥の歯が前に出てきます。

サメの歯は何回でも生え変わり、1尾のサメが生涯に使う歯の数は最大で数千にのぼると考えられています。

人間もサメのように歯が何回でも生え変われば、入れ歯やインプラントは必要なくなりますねえ。

サメの歯の形は種類によって異なっていて、ホホジロザメやイタチザメの歯はナイフ、シロワニの歯はフォークに似ていて、それぞれが食べる餌に適応しています。

ナイフのような形の歯を持っていないと、人間のような大型の生物を餌にすることはできません。

水族館で泳いでいるサメの口元をよく観察すると、サメがどんな餌を食べているかを推測することができます。

サメやエイには硬骨魚に見られる浮き袋がなく、巨大な肝臓で浮力の調節を行っています。

肝臓に海水よりも軽い肝油(化粧品に使われるスクワラン)が含まれていて、それによって浮力を得られます。

そのため浮き袋のような水深の制限が無いため、深海ザメが水深が浅いところでも見られます。

深海性の硬骨魚だと、水深が浅いところでは浮き袋が膨らんで口から飛び出したり、目玉が飛び出したりするので、生きられません。(釣り上げられた魚で見たことはありませんか?)

サメの体の表面はウロコで覆われています。サメの体は、頭から尾に向けてなでると滑らかですが、尾から頭に向けてなでるとザラザラしています。

これがいわゆる「鮫肌」で、サメの皮は高級すしやなどで、ワサビをすりおろすのに使われています。

サメのウロコは泳ぐときにできる水流の乱れを少なくし、水の抵抗を減らすことに役立っています。(競技用の水着の開発にも利用されています。)

サメの鼻先には微弱な電流を感知するロレンチーニ器官と呼ばれる感覚器官があります。

サメはロレンチーニ器官により、光の届かない深海や、海底の泥に隠れている獲物も正確に発見し、捕らえることができます。

サメを漢字で書くと「鮫」魚へんに交わると書きます。これは生殖の時に交尾をするからです。

普通の魚は体外受精ですが、サメは体内受精で、オスとメスが交尾をします。

オスのサメには交尾器(クラスパー)があり、二本の棒のようなものが腹びれのところにあるので、すぐにわかります。

また、サメの仲間には卵を産むもののほかに、胎生(子供を産む)のものが存在します。

一部のサメでは子宮内でふ化した子供が、後から産まれてくる卵や他の子供を食べて育ちます。

これは共食いと呼ばれる行動の一種で、シロワニのような肉食性のサメで見られ、シロワニの子供は出産のときには1メートルにまで成長しています。

また、子宮内に胎盤のような器官を持ち、ふ化した仔魚が母体から栄養をもらって育つサメもいます。(代表はシュモクザメ)

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サメは危険動物ではない?人を襲う危険なサメ3選

ホホジロザメ

サメの中で最も危険です。アザラシやウミガメなどさまざまな生き物を食べます。

映画「ジョーズ」のモデルはこのホホジロザメです。

人間が襲われることもあり、とくにサーファーがボードに乗って漕いでいる姿が海中から見るとアザラシのように見えるので襲われやすいそうです。

最大で全長6.4mにもなる巨体ですが、海中を泳ぐスピードは速く、海面近くの獲物を襲うときは、海中からジャンプします。

イタチザメ

身体にトラのようなしま模様があるので、英語名は「タイガーシャーク」です。

大型のサメで、海の生き物はなんでも襲いますが、とくにウミガメを好みます。

ホホジロザメの次に事故が多い危険なサメです。

鉤爪のような形の特殊な歯をもっていて、歯の先が口の奥を向いています。

オオメジロザメ

海水だけではなく、淡水でも生きられるサメで、河口から川をさかのぼることがあります。

海水魚は塩分濃度が低い淡水では、体液の浸透圧調節ができないので、生きられませんが、オオメジロザメは腎臓の働きにより、体液の浸透圧を調整して、淡水にも適応できます。

気性が荒く、海や川の浅い所にいるため、ホホジロザメ、イタチザメについで危険なサメです。

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サメは危険動物ではない?サメの天敵は人間!

サメは古生代に地球に誕生し、その姿を変えることなく現代まで生き残ってきました。

サメは私たち人間の生活に利用されています。

サメのヒレは「フカヒレ」として高級食材に、肝臓のスクワランは化粧品に利用されています。

サメの皮は調理器具に、サメの肉は食用にされています。

水の抵抗を小さくするサメの皮の構造は、水着の開発にも利用されています。

すでに述べたように人間を襲うサメは少ないですし、逆にサメにとって人間は危険動物です。

実はサメの仲間も環境の悪化や乱獲によって数が減っており、絶滅の危機にある種も少なくありません。

暑い日が続きます、水族館でサメが泳いでいる様子を見て涼んでみませんか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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